Log of a Hypocrite

偽善者

自尊心の破壊についての簡潔な報告

友人二名と一緒に歌舞伎町のセクキャバに行った。普通のキャバクラやガールズバーにも行ったことがないのにも関わらずだ。一軒目で軽くアルコールを入れ、二軒目でドイツ料理を食べつつ楽しくビールを飲んだあとの出来事だった。(店舗名書きませんがこの歌舞伎町のドイツ料理屋は本当におすすめです)

 

月曜というのに賑やかな通りを満腹で気分良くぶらぶらと歩く我々の間にはセクキャバという意識しか無かった(?)。ウチは50分6000円だというキャッチについていく。ある建物の二階にある店へと通され6000円を支払い、長椅子に間隔を空け我々は座った。かなり酔っていたの、でクールダウンしようとちびちび烏龍茶を飲みつつ座っていると右隣に女がやってきた。座る瞬間にスカートの丈を縮め、これでもかと脚を露出させ挨拶をしてくる。何やら他愛ない話をしていると突然脚を自分の脚に載せてくる。「あの〜そういうのいいですヨォw」などと適当にかわしつつ喋っていると女は交代していった。

二人目が来た。さっきと同パターンなのでちょ、やめてください(笑)(笑)といった感じでボディタッチをなるべく避けるのだが、お構いなしにメチャクチャ触ってくる。すると友人の差し金で、俺の左に座っていた女が股間を揉んできた。この場合もやはり、ちょっとォやめてくださぃンwといった感じでやんわり手をどけることしかできなかった。自分が情けなく感じた。話を右の女に戻す。「いやほんと自分は女に触りに来たんじゃないんで話すだけでいいンす……w」とキモい断りを入れるも、自分に触れる女の手は止まらず脇腹とかを直接触ってくる。そしてとうとう「ハグはただの挨拶だからさ〜いいじゃん!」とハグをされた。さすがに突き放すこともできず、俺は相手の背中に手を添られないまま5秒ぐらい抱きつかれていた。このの人は一番サービス旺盛だったし人気があるだろうなと思う。

女が替わる。最後のターンだ。ちょっとスレた感じの人で、この人はほとんど触ってこなかったので普通に文字通り楽しく雑な話をした。こういういかがわしい店は初めてですと言うと、いかがわしいという言葉が出て来る語彙をたいそう気に入っていた。しかし事件はその後起こった。俺は二番目の人にそそのかされるがままドリンクを2000円ぐらいいいか、といった感じでおごっていたのだが、それで最後に請求されたのは三人で22000円だった。全員所十三のマンガのように頭の上に!?と感嘆符疑問符が浮かんでいた。どうやらお決まりのパターンで、ドリンクにものすごいtaxがかかっていたらしい。友人のひとりがゴネたが、自分は空気の冷え込みに耐えられず「いいじゃん出しとこうよ〜(泣)」と大人しく金を払って退店。完全にちょろいカモだなぁ。歓楽街でキャッチについていくのは絶対ダメだ。同じパターンで30万取られた話を無料案内所で聞きホッとしたのはそのすぐ後だった。

 

このままじゃ終われねえ、と我々は先述した無料案内所に突入、40分5000円ポッキリでまたもやセクキャバに入店を果たした。洗口液で口をすすいだ後に奥へ進むと、そこは写真現像の暗室のような赤く薄暗い所だった。当然のことながら自分はコーラを飲みつつ女と喋るだけだった。福井県出身という女と恐竜博物館の話で盛り上がった。隣をチラ見するとメチャクチャ抱き合ってチューしていた。なんてアブノーマルな空間なんだろうと少し不気味な感覚に襲われた。お天道様にその姿見せられるのかよ。退店する時に変な金がかかる事もなくそこは本当に5000円ポッキリだったので晴れやかな気分だった。

そこで帰っておけばよかったものを。

 

既に午前二時を回っていたが我々のJourneyはそこで終わりを告げなかった。相席屋だ。さすがに時間が時間でマッチングが厳しかったが、唯一空いている店舗を見つけ入店。ファミレスのような席に通され女二人がやってきて会話スタート。結論から言うと、俺の喋りは相当ひどかったらしい。ビールを飲んでいたが全然いつものように酔えなかった。ちゃんと盛り上がりがあったように思うのは酔いとか気のせいかもしれない。暫く話してから女が席を離れたのでそのタイミングで店を出る。自分は直接聞いていなかったが、友人によると女たちは自分の言動について店員にクレームしまくっていたそうだ。これについて色々と思うところはあるし、その女をひどい言葉で貶したい気持ちはやまやまだが、あくまでここは簡潔な報告として事実を述べるだけにとどめたい。一つだけ言いたいのは、セクキャバよりもつまらない会話を素人女と交わし、聞こえないように悪口を言われてから金を払う瞬間はなによりも格別な自己嫌悪に襲われるということだ。

 

今度はもっとうまく遊べたらいいね、ハム太郎